北海道に職を見つけたある医師のお話

富良野を中心として活動している演出家、倉本聰氏 は、もともと東京の人であるが、彼の手記に寄ると「北海道に霊感を受け」北海道の富良野に富良野塾と言う劇団を作り北海道を中心として活動するようになったと言う。

 また、北海道の絵をよく描いた画家の相原球一朗氏は、「都会での生活に行き詰まると私は北海道行きの切符を買うのである」と言っている。

 このように、何故か私のように元々北海道に住んでいる人間には理解出来ないのであるが、北海道を好きな人、言い換えれば、北海道に霊感を受けた人、というのは居るものである。

 彼は私の友人であるが、かねてから北海道でもう一度暮らしてみたい、と常々言っていた(以前、一時的にであるが北海道に住んだことあり)。

 しかし、北海道で医師の職を見つけることはさほど難しいことではない。しかし、多くの医師がそうであるが、内地の現在の所に家庭を持っている人が多いものである。

 彼の場合もそうであった。

 そこで、1ヶ月のうち1週間くらい里帰りができることが、第一条件となった。田舎の方でも構わないと言うスタンスであった。

 すぐに見つかると思われたが、公務員の規定を杓子定規に持ち出し、この条件をのまない所が多かったのは非常に意外であった。医師不足と言うことで騒ぐ割に、まったく医師側の状況を理解しようとせず、頭の堅い人たちが多い訳である。

 しかし、そのような人たちばかりではない。このような条件を快く飲む自治体もあり、そこに就職となった。

 内地(本州)から、北海道に単身赴任で職を求める場合、

○ 里帰りの時間を設けられるか

○ その病院が空港から近いか? (北海道のあちらこちらに空港があり、意外と空港へのアクセスはどこでも悪くない。千歳空港だけが空港ではないのである)

○ 当たり前だが、給料は 待機は、 当直は? 

この辺であろう。

 彼の場合、1週間ほど休むのであるから、当直等に関しても比較的おおらかに考えておられたようだ。

 北海道らしい場所で仕事ができ、彼は今の状況にすごく満足しているようである。私もほっとした。

相原球一朗 画

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