補足事項:学会の扱いについて
学会参加規定(A企画提案)
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1.年2回の学会参加を認める(このうち外国での学会参加は年1回まで.1回は東京,1回はアメリカというのも可とする)
2.学会のための休職期間は最大14日までとする.
3.学会参加の病院の支援として,学会1回につき2日間の学会休暇と,7万円前後の参加費を支給する(札幌 - 東京 往復の飛行機運賃と東京での宿泊費と食事代,移動にかかる経費をおおまかに計算して,7万円前後とした).
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【解説】
北海道外の学会参加を年2回とする.国際学会参加も認めてあげる.外国にまで行ってすぐに帰ってこいと言うのは,野暮である.最大2週間まで病院を開けてもよいとする.しかし,病院として公的に認める休暇は2日まで.あとは有給休暇の消化とする.また,有給休暇が足りなくなれば,日割りで給料を減額する.そのようなことはキチンとするべきだし,医師という人種はそのことを受け入れるものである.その様な減額より,学会に参加するという自由が保障されているということが医師にとって嬉しいことなのである.
学会参加のための支援費を一例として1回6万円としたが,これは東京往復し,東京に1泊止まることを想定して算出した.学会は東京の学会に行くこともあるし,大阪,九州,時にはヨーロッパの場合だってある.いちいち場所によって値段を変えても意味がないと私は考えている.繰り返して言うが,医師にとって学会に参加する時間的余裕が与えられることが最大に嬉しいことなのであり,その援助金など極端な云い方をすればどうでも良いことなのである.
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時間外の新規患者を原則として診ないという意味:
何事も原則は必要である.今のように,「いつでも診ます」何て言っていると,患者側から「なんで診てくれないんだ」とか,夜中に来院しながら,「いつまで待たせるのだ」と文句ばかり言うようになる.
患者を増長させてはいけない.原則として「時間外の新規患者を原則として診ない」とうたってしまえば,もちろん診療の必要はないのだが,医師がヒマであれば診てあげると良い.そうすれば患者の方から「どうもありがとうございました.おかげで,2時間車に乗って,札幌まで行かなくて済みました」という感謝の声を聞くことが出来るだろう.
まず,新設の科は一人から
以前なら,医局と話を付けば,最初から複数人の医師を医局から派遣してもらうことが可能であったが.今後は医局から医師の引き上げが行われ,複数人の科が一人科に,一人科が消滅,ということが,どこでも起こることになる.
したがって,病院の戦略としては,まず,一人採用して,無理なくやってもらうことを考えなくてはいけない.無理なく出来れば,また,一人やってきて,複数人の科となるかもしれない.とにかく,まず一人からである.
注)労働基準法からみる研修日:
研修日は労働基準法では以下のように考える.労働基準法では「週の労働時間は1週間に40時間.また,1日9時間以上働かせてはならない」とある.40時間を超えて働くとき,あるいは,1日9時間を超えて働くとき,超過勤務手当が支給されて然るべきものなのである.
とすれば,研修日のある人とない人の勤務時間は以下のように考えられる.
パターン1:研修日のない人
月〜金:9時から18時まで勤務(1日8時間,昼休み1時間を除く)で,計40時間
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パターン2:研修日のある人(木曜日が研修日)
月・火・水・金:9時から19時まで勤務(1日9時間)で36時間.木・土・日に回診などで1時間20分勤務 : これで合計40時間
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したがって,パターン1の人は,土,日の回診に関しては,時間外給を請求できるが,パターン2の人は請求できない.
しかし,今まで医師には時間外給が一般的に理由なく支払われていなかったので,研修日のある人が得をすることになった.
これからは,労働基準法の点から考えて,お互いに貸し借りのない研修日を設定しよう.